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鍼灸学科夜間部4期生 山田 忠さん
  • 今回ご紹介するOBは、『山忠やいと』の山田忠さん(鍼灸学科夜間部4期生)です。

  • 山田忠さん(鍼灸学科夜間部4期生)
  • ‐‐お久しぶりです。山忠さんと言えば何と言っても『やいと』ですが、まずはそのお灸についてお聞かせ下さい。

  • ≪山田さん≫はい、実は今から40年くらい前に、私の母が複数の疾患を抱えてしまって、あちこちの病院に通っていたのですが、なかなか治らず、たまたま出会った方の家に伝わるお灸をだめもとで受けてみたところ、徐々に良くなってきたところから始まります。

  • ‐‐私も関西に居りました頃、家伝の灸が伝わるお寺など耳にしたことがありますが、大変興味深いのでもう少しお聞かせ下さい。

  • ≪山田さん≫はい、その方は四国出身の80歳くらいのおばあさんで、大蒜、生姜、味噌、蜂蜜に艾の灰を混ぜた台座に母指頭大の艾を乗せた隔物灸を肛門に1個置き焼くという治療だったと聞いております。

  • 艾 隔物 →艾と台座を合わせる→ 完成形

  • ‐‐肛門にですか?!いくら隔物灸と言っても熱くないんですか??

  • ≪山田さん≫それは熱かったでしょうね。ですからその後、母自身が色々な工夫を凝らし今に至るのですが、治療方針は督脈を中心に、陽先陰後つまり上焦部を先に施灸し、後に下焦部に施灸し陽気を下に引くよう心掛けています。

  • 車両外観・車両内部
  • ‐‐艾炷自体かなり大きく煙や臭いなんかも大変じゃないですか?

  • ≪山田さん≫そうですね、とくに大蒜の臭いは強烈で、患者さんの家で治療を行うには、ちょっと無理な場合が多いですね。そこで自家用の車両を改造して治療にあたっています。とくに換気と暖房、それと外から見えない工夫や、一般住宅地の駐車スペースで治療するため必要最小限の装備で往診しております。

  • ‐‐なるほど、車の天井に換気扇が付いていて、煙や臭いを外に強制排気する仕組みになっているんですね。お灸の臭いで近所の人がビックリなんてことはないですか(笑)。ところで、話は変わりますが、どのような者さんが多いのかお聞かせ下さい。

  • ≪山田さん≫私が免許を取り家伝の灸の継承して3年程度ですが、年齢・性別の内訳としては現在概ね90歳代-5%、80歳代-20%、70歳代-30%、60歳代-25%、50歳代-15%、40歳代-5%、30歳代-0%です。更に言えば女性の患者さんが8割で男性の患者さんが2割となっている状況です。

  • ‐‐ご年配の患者さんが多いですね。

  • ≪山田さん≫そうですね、人生の先輩でもありますから勉強になることが多いですね。実際私の治療を受けるまでに様々な治療を受けている方がほとんどですし、結果を出さないことには相手にされません。

  • ‐‐おっしゃるとおりです。最後にこれからの抱負などお聞かせ下さい。

  • ≪山田さん≫ドラックストアに行けば、円皮鍼やせんねん灸など売っていますから、誰でも鍼灸ができちゃう時代ですし、圧痛点や硬結に施術するだけの素人と変わらないような鍼灸師もいますからこれではいけない。あるいは鍼灸の流派による、それぞれの正当性を主張し相容れない現状や東洋医学そのものを非科学的だと判断される医師等など、このような対立は鍼灸師に取っても、また患者さんにとっても良いことではないので、しっかり結果を出して統合医療の一翼を担うことができれば幸いです。また、今後は鍼灸のみならず薬膳なども取り入れて、患者さんの良きアドバイザーと成れるよう精進したいと考えています。

  • ‐‐息子さんも鍼灸師を目指され、家伝の灸が伝承されて行くわけですね。結果を出せる家伝の灸、是非OB会で講習会を開いて下さい。お願い致します。本日は長々ありがとうございます。

山忠やいと
山忠やいと
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